ご本尊と戒名で宗派が分ります。


◆お仏壇
  お仏壇の中央の奥にご本尊が祭られており、両脇に掛け軸が
 祭られています。

 このご本尊と掛け軸が宗派によって異なります。
 また、戒名にも各宗派ごとに使われる文字や構成に特徴がある
 ので、それから宗派を調べる事ができます。

 故人の宗派が分らない場合に参考にして下さい。



 天台宗


◆ご本尊・脇仏
 釈迦如来【中央】伝教大師【左】天台大師【右】
 
◆戒 名
 □□△△信士(信女)
 □□△△禅定門(禅定尼)
 ○○院□□△△居士(大姉)
【注】お寺や地域によって、位牌やお墓の戒名の上に大日如来を表す梵字「ア」が入っている場合があります。

【例】○○院殿□□△△大居士(清大姉)
   ○○院□□岳/室△△居士(大姉)
   ○○院□岳/室△△禅定門/禅定尼


 真言宗    十八派


 
◆ご本尊・脇仏
 大日如来【中央】不道明王【左】弘法大師【右】

 
◆戒 名
 □□△△信士(信女)
 ○○院□□△△居士(大姉)
【注】お寺や地域によって、位牌やお墓の戒名の上に大日如来を表す梵字「ア」が入っている場合があります。



 浄土宗    総本山 知恩院


 
◆ご本尊脇仏
 阿弥陀如来【中央】法然上人【左】善導大師【右】
 
◆戒 名
 □□△△信士(信女)
 □□△△居士(大姉)
 ○○院□□△△居士(大姉)
【注】お寺や地域によって、位牌やお墓の戒名の上に阿弥陀如来を表す梵字「キリーク」が入っている場合があります。

【例】○○院殿□□△△大居士 (清大姉)
【例】○○院殿□□△△大禅定門(大禅定尼)
【例】○○院◇誉□□△△居士 (大姉)・・※知恩院派  
【例】○○院◇空□□△△居士 (大姉)・・※西山派

【注】「誉号」は僧侶にかぎらず、五重相伝を受けた檀信徒に授与されたが、
今日では受けていない人にも与えられる
    ようになった。また、名越派では「良号」が与えられる。


 浄土真宗 本願寺派 本山 西本願寺


 
◆ご本尊・脇仏
 阿弥陀如来【中央】蓮如上人【左】親鸞上人【右】

 
◆法 名
 
釋△△
 
◆法 名
 
○○院釋△△
【注】浄土真宗の場合、法名軸か過去帳に法名が書いてあります。
   浄土真宗では戒名のことを、「法名」と言います。 法名に付いてる「釈」は釈尊の釈をとったものです。
【参】浄土真宗の教えは「我々凡夫は仏様の導きにより浄土に往生し仏となる」というものです。
   「お位牌に魂が宿り、それを供養していく」という教えはありません。
【注】葬儀で使っていた白木のお位牌は忌明けが終わたら、お寺に相談してお焚き上げしてもらいましょう。


 真宗 大谷派    本山 東本願寺


 
◆ご本尊・脇仏
 阿弥陀如来【中央】九字名号【左】十字名号【右】

 
◆法 名
 
釋△△    (女性の場合 釋尼△△)
 
◆法 名
 
○○院釋△△(女性の場合 ○○院釋尼△△) 
【注】浄土真宗の場合、法名軸か過去帳に法名が書いてあります。
   浄土真宗では戒名のことを「法名」と言います。 法名に付いてる「釈」は釈尊の釈をとったものです。
   大谷派では「釈尼」の尼は尼僧の事ではなく、仏教に帰依した女性を顕わしています。

【参】浄土真宗の教えは「我々凡夫は仏様の導きにより浄土に往生し仏となる」というものです。
   「お位牌に魂が宿り、それを供養していく」という教えはありません。
【注】葬儀で使っていた白木のお位牌は忌明けが終わたら、お寺に相談してお焚き上げしてもらいましょう。


 真宗 高田派   本山 専修寺


 
◆ご本尊・脇仏
 阿弥陀如来【中央】九字十字名号【左】親鸞上人【右】

 
◆法 名
 
釋□□△△
 
◆法 名
 
釋□□△△
【注】真宗 高田派では、お位牌は用いるが、院号はつけず道号をつけます。 それお「法名」と言います。
   そこで先祖をしのぶ縁として法名を掛け軸にした「法名軸」を用いる。法名軸は仏壇の左右の側板に掛けます。
【注】真宗高田派の場合、釋+道号2字+法名2字になります。
【注】葬儀で使っていた白木のお位牌は忌明けが終わたら、お寺に相談してお焚き上げしてもらいましょう。


 日蓮宗    祖山 久遠寺


 
◆ご本尊・脇仏
 曼荼羅【中央】大黒天【左】鬼子母神【右】
 
◆法 号
 妙法□□△△信士   (信女)
 妙法□□△△禅定門  (禅定尼)
 妙法○○院□□△△居士(大姉)
【注】日蓮宗では戒名のことを「法号」といいます。 

【例】妙法○○院法◇日△居士    妙法○○院妙□日△大姉
【例】妙法○○院宗◇日△居士


 曹洞宗    総本山 永平寺  総持寺


 
◆ご本尊・脇仏
 釈迦如来【中央】常済大師【左】承陽大師【右】

 
◆戒 名
 □□△△禅定門(禅定尼)
 □□△△信士 (信女)
【注】お寺や地域によって戒名の先頭に釈迦如来を表す梵字「パク」が入っている場合があります。
   ※通常はあまりつけません。

【例】□□△△上座     (尼上座)
【例】○○院□□△△居士  (大姉)
【例】○○院殿□□△△大居士(清大姉)


 黄檗宗


 
◆ご本尊・脇仏
 釈迦如来【中央】道元禅師【左】達磨大師【右】
 
◆戒 名
 □□△△信士(信女)
 □□△△上座(上姉)
 □□△△居士(大姉)
【注】お寺や地域によって戒名の先頭に釈迦如来を表す梵字「パク」や「空」の字が入っている場合があります。
   ※通常はあまりつけません。
   禅宗とは宗派名ではなく、禅を説く教えの宗派を総称して禅宗と言います。
   臨済宗妙心寺派以外の臨済宗・黄檗宗はこちらになります。

【例】○○院□□△△居士(大姉)
【例】○○院殿□□大居士(清大姉)
【例】□□△△禅定門  (禅定尼)
【例】□□△△大禅定門 (大禅定尼)


 臨済宗 妙心寺派


 
◆ご本尊・脇仏
 釈迦如来【中央】花園法皇【左】無相大師【右】
 
◆戒 名
 □□△△信士(信女)
 □□△△上座(上姉)
 □□△△居士(大姉)
【注】お寺や地域によって戒名の先頭に釈迦如来を表す梵字「パク」や「空」の字が入っている場合があります。
   ※通常はあまりつけません。

【例】○○院□□△△居士(大姉)
【例】○○院殿□□大居士(清大姉)
【例】□□△△禅定門  (禅定尼)
【例】□□△△大禅定門 (大禅定尼)













































































































































































































 戒名の歴史

  中国仏教はその後朝鮮半島に渡り、やがて百済を介して日本に伝わりました。
 538年、百済の聖明王が釈迦如来像一体と仏殿の飾り、経巻を我国にもたらしたと言われています。

 日本で最初に戒名を授けられたのは、仏教の鎮護国家思想に基づいて国分寺の建立や大仏造立に力
 を注いだ聖武天皇です。  律宗の宗祖「鑑真」は東大寺大仏殿前に戒壇を設け、我国初の十師に
 よる授戒を行った。このとき聖武天皇、光明皇太后、孝謙天皇などに授戒し、聖武天皇は「勝満」
 の戒名を授けられました。

 戦国武将達はいつ戦場で命を断つかもしれないとの思いから、俗名を捨て戒名を名乗ってきた。
 逆修は死後のものよりも生前に授かった方が何倍も功徳があり、危機を乗り越え寿命を延ばすもの
 と信じられていました。

【例】武田信玄は名を晴信「法性院信玄」の戒名を授かった。法性院は院号、信玄が戒名である。

 一般的に戒名というのは、死者に付けられる名前と思われていますが、本来は出家した僧・仏教に
 帰依した人に与えられる名前の事を言います。 道元禅師は釈尊の諭した戒法を受ければ、誰でも
 諸仏の仲間入りが出来、仏の弟子となる事が出来ると言われています。このように出家していない
 在家の者・檀信徒にも在家得度式や授戒会に参加して戒名を授かる事も出来ます。
 これを逆修戒名(生前戒)と呼びます。

【参考】鎌倉・戦国時代の武士達の間では生前戒が主流でした。

 今日のように、死後に戒名をつけることが一般化したのは江戸時代以降の事です。
 江戸幕府による檀家制度が確立すると、人々は必ずいずれかの寺院に属さなければならなかった。
 1735年頃に出された「宗門檀那請合之掟」には先祖供養の励行が義務付けられ、その中には、
『檀那寺の僧侶は死者の死相を見届けて邪宗でないことを請合って後に戒名を与え引導を渡すこと』
 と定められている。また、信長の時代から台頭してきた堺の商人達は財力に物を言わせ寺院に多額
 の布施を贈り、院号・居士号をつけてもらい大きな墓の建立を始めた。
 これを知った11代将軍 徳川家斉は寺社奉行 松平信順、堀親王らに命じて百姓・町人の院号、居士
 居士の使用禁止と、墓石は台石を含めて高さ4尺を超えてはならないとする布令を出した。
 これが天保2年(1831)4月の「墓石制限令」だ。



 戒名の構成


 ◆戒名

  戒名は「院殿号・院号」「道号」「戒名」「位号」の
 順に構成され、これらを「戒名」と呼びます。
 
 戒名は「法名」「法号」とも呼ばれていますがいずれも
 意義は同じです。

 浄土真宗は「法名」日蓮宗は「法号」と呼びます。

 戒名には二字名、四字名、六字名などがあり、各宗派・
 宗門によって特定の文字を使用したり加えたりします。

 浄土宗では・・・・・「誉号」といって誉の一字を加える事を最上の戒名としている。
 浄土宗西山派では・・「空」、名越派は「良」、時宗は「阿」の一字を用いることにしている。
 日蓮宗では・・・・・ 日蓮上人の教えに導かれる意により「日」或は「妙」の字を用いる。
 浄土真宗では・・・・ 釈尊の「釈」の字、女性は「釈尼」を用いる決まりとなっている。



 院号とは
「院号」は天皇が譲位・隠居し、その後居住された「御所を○○院」と呼んだ事に始まる。


【例】後白河法皇の御所は「蓮華王院」、嵯峨天皇の御所は「令泉院」から「嵯峨院」へ移住。
 
 当初天皇が使用していた院号もやがて公家や武士の間にも使われるようになった。

 江戸時代になると院号も金銭で買えるようになり、驚いた幕府は禁止令を出したがそれまでに使わ
 れていた院号についてはお構いなしとの裁定を下した。

 明治以降になると大富豪や政治家にも院号が用いられるようになり、今日では社会的に大きく貢献
 した人や、寺院に対する貢献が顕著で信仰心の非常に篤い人、また多額の寄付等による一時的な功
 労者にまで付けられるようになりました。

「院殿号」は足利尊氏が「等持院殿」という屋敷の名を戒名の上に付けたのが始まりとされている。
【例】足利尊氏の 戒名 「等持院 殿」仁山妙義 居士
 
 これは天皇と区別するために殿という字を加えたもので、本来はへり下った表現とされていたが現  在では院号よりも院殿号の方が格上とされているが、それは戒名文字の多さと考えられます。

【要訳】院号・院殿号は仏教への信仰心が篤く、寺院を建立して寄進するほどの人でなければ贈られ
    ない最上位の称号と言えます。


 道号とは
「道号」は禅宗の僧侶が人里離れた場所に篭って座禅を修した場所や堂の名に由来します。



  人々はそこで修行した僧侶の名を尊敬を込めて別名=号で呼んだものが、いつしか戒名の上に付け られるようになった。従って戒名とは□□△△信士のように四文字で表される事が一般的です。

 後には俳諧・書道・茶道・華道などに於ける呼び名=号や、雅号・家名・地名・趣味・性格など、
 その人に縁のある文字を戒名と組み合わせて使用されるようになった。

 道号の一字は実字を用いる事が約束事となっている。
【例】「白雲」の雲、「春山」の山、「忠道」の道、「法音」の音、「岳善」の岳、「秋月」の月等が
 そうである。
 また、未成年者や幼児・水子には道号は用いない。
【例】童子・童女、幼子・幼女、孩児・孩女、嬰児・嬰女等とする慣わしとなっています。


 戒名
「戒名」本来はこの部分を「戒名」という


  本来は仏の教えに帰依し、仏教徒として守るべき戒を守る事を誓った人に授けられるものです。
 生前に授かる戒名を「逆修戒名」「生前戒名」と呼ばれ、在家・出家を問わず授かる事ができます。
 つまり授戒を受けて授けられるもの、それが戒名である。   

【参考】浄土宗では五重相伝、浄土真宗では帰敬式、真言宗・天台宗・禅宗では授戒・結縁・灌頂
    と言います。

【要訳】葬儀を執り行う時に菩提寺のご住職より故人に戒名を授ける事ができます。


 位号
位号は年齢や性別、信仰心の篤さ、お寺や社会に対する貢献度等によっていくつか決められている。